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東京五輪の延期の影響をわかりやすく整理!IOCが4月前半に判断へ!

東京五輪の延期について、IOCが4月前半に判断へ!

東京五輪の延期、1カ月めどに判断へ IOCに最終決定権

新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、東京五輪を予定通り開催するかどうか、1カ月をめどに判断する方向で検討することが23日、大会関係者への取材でわかった。大会開催の可否は、国際オリンピック委員会(IOC)が「最終決定権を有する」ことになっている。

東京五輪の開催を巡っては、IOCのバッハ会長が今月19日、「異なるシナリオを複数検討している」と米紙の取材に述べていた。スポーツ界に強い影響力を持つ米国の陸上連盟や水泳連盟が延期を要望。各国オリンピック委員会などからも延期を求める声が高まっている。

東京都の小池百合子知事は18日に「中止も無観客(による開催)もあり得ない」とし、大会組織委員会の森喜朗会長も20日に宮城県で行われた聖火の式典で「何としても(開会式がある)7月24日から実現したい」と述べていた。

夏季大会は過去に、1916年ベルリン大会、40年東京大会、44年ロンドン大会がいずれも戦争を理由に中止になった。感染症での中止は例がない。延期された場合、五輪史上初めてのことになる。

(朝日新聞デジタル)




3月23日、国際オリンピック協会(IOC)が、東京頃員の延期を含めたシナリオの検討に入り、予定通り開催するのか等について、4月前半に結論を出す、とのことです。

これまでは、大会開催について決定権を有するIOC、そして、日本の関係者(安倍政権、東京都、大会組織委員会)は、「予定通り今年の7月に開催する」と説明してきました。

しかし、アジアだけでなく、欧米でも新型コロナウイルスの感染拡大が進み、海外の団体や選手から開催の延期を求める声が強まってきました。

出場選手・観客観戦の安全・健康への心配に加えて、各国で練習施設の閉鎖や予選の中止が続き、選手がベストコンディションで大会に臨むことが難しくなっているためです。

この間、トップ選手からの予定通り開催への批判や出場辞退の表明も出てきました。

IOCなども、「興行を優先して、選手を軽視している」という批判は、五輪ブランドの価値を落とすことになるので、こうした批判を受けて、事実上これまでの方針を転換した形です。

日本の大会組織委員会は、3月26日からの国内での聖火リレーや4月から始まるチケットの窓口販売など、大会準備を予定通り進める方針を示していました。

3月19日には、ソウル五輪女子柔道銅メダリストで日本オリンピック委員会(JOC)理事の山口香さんが、「アスリートが十分に練習できていない状況での開催は、アスリートファーストではない。延期すべき」との考えを表明していました。

山口JOC理事の「世界中で正常な生活が送れない状況がある中で、7月に開催して誰が喜ぶのか」、「コロナウイルスとの戦いは戦争に例えられているが、日本は負けると分かっていても反対できない空気がある。JOCもアスリートも『延期の方が良いのでは』と言えない空気があるのではないか」との発言は、重く受け止める必要があります。

また、3月21日には、仙台市で成果を展示する「復興の火」イベントに約5時間半で5万人以上の人が押し寄せ大行列になりました。

こうした対応には、感染リスクを高め不適切、との批判も上がりました。




東京五輪の延期の影響をわかりやすく整理!

東京五輪の延期に伴う経済的損失

3月19日、関西大学の宮本勝浩・名誉教授が東京五輪が中止、延期になる場合の経済的損失に関する試算を公表しています。

資産結果は、中止の場合が約4兆5,000億円、延期の場合でも約6,400億円、という莫大な経済的損失が発生する、というものです。

東京五輪が1年間延期された場合の経済的損失の内訳には、次のようなコストが含まれます。

  • 競技場や選手村などの施設の1年間の維持・修理・管理の費用:約225億円
  • 大会に関係する各種スポーツ団体が五輪に合わせて再び準備する1年間の必要経費:約3,900億円
  • 1年間の大会延期で失われる経済効果:約2,183億円

宮本名誉教授は、「1年間大会を延期しても経済的損失はほとんどないとか、経済効果は変わらないとか言うのは間違いであり、かなり大きな経済的損失が予想されることになる」とコメントしています。

東京五輪の延期に伴う論点

また、このような経済的損失を受け入れるとしても、実際に延期しようとすると、多くの実務的な論点をクリアする必要が出てきます。




延期後の実施時期

まずは、延期するとして、いつ実施するのかです。

アメリカのプロスポーツは秋がハイシーズンであるため、延期するのであれば、1年後か2年後の夏が有力と言われています。

本来は、東京の夏の猛暑を考えれれば、選手にとっては秋の開催の方がよいのですが、アメリカのテレビ局は、IOCの大口スポンサー。

スポーツ大会という以上に世界最大の興行になっているオリンピックで、残念ながら、アメリカのテレビ局の意向には逆らえない、というのが現実でしょう。

夏に行うとしても、2021年や2022年の夏に行われる予定の様々な国際大会とのスケジュール調整が必要になります。

例えば、2021年夏には、陸上(米国)や水泳(日本)の世界選手権といった大規模な大会が予定。今年の6-7月に予定されていたサッカーの欧州選手権も1年延期になりました。

他方、あまりに2024年に近づいてしまうと、今度は2024年のパリ五輪と日程が近づき過ぎる、という問題がでてきます。

チケットの払戻し

東京五輪が中止になる場合、規約上チケットの払戻しは不可なのではないか、ということが大きな騒動になっています。

延期の場合も、その日程なら行けないよ、という人は多く、同様の問題が生じてしまいます。

選手選考

まだ予選がこれからの競技がある一方、既に五輪代表が決まっている競技も多いです。

延期の時期も含めて、こうした競技で選手選考をやり直すのかが、大きな問題になります。

仮に、2年延期になる場合、現在代表選出決まっている選手がコンディションを維持できるのか、今後、今後実力・調子を上げていく選手の方が相応しいのではないか、など、色々な問題が出てきます。

全員が納得することは難しい、難しい調整が必要になります。




競技施設、関係施設の確保

また、延期後の大会のために、競技施設や関係施設を改めて確保する必要が出てきます。

例えば、メインプレスセンター、国際放送センターが置かれる東京ビッグサイトについては、東京五輪のための借上げで、「展示場不足」が問題になっています。

延期して再び借上げとなれば、その費用や別途展示予定の業者への補償料なども発生します。

また、晴海の選手村(中央区)については、東京五輪の後に改修し、マンション(23棟、約5,600戸)として売り出す計画になっていて、入居の開始は、2023年3月。

既に販売済みの物件も多く、住居予定者に対する補償も問題になります。

人員・ボランティアの確保

東京五輪の大会組織員会は、本番に向けて短期で雇用した人員も含めて、3,000名を超える職員がいます。

延期の場合、こうした人員・組織をどうするか、人件費をどのように工面・負担するか、が問題になります。

延期までの期間が長くなれば、人件費もどんどん積み上がっていきます。

また、合計11万人を(8万人の大会ボランティアおよび3万人の都市ボランティア)の人員を改めてどのように確保するかも問題になります。




感想です。

東京五輪を巡る騒動を予言していたのではないか、とネットで話題になった「AKIRA」

舞台はオリンピック開催前の2019年の「ネオ東京」です。

「東京五輪、国民の力で成功させよう」という広告の下部に、「中止だ中止」「粉砕」との落書きが描かれていました。

上記のような実務的な論点をクリアして東京五輪を延期するのは、気が遠くなるような作業ですが、関係者の皆さんには、是非がんばっていただきたいたいです。

世界が、この予言を乗り越えて、そして、新型コロナウイルス禍を乗り越えて、東京五輪の開催を皆でお祝いできる日が来ることを期待しています。

記事をご覧いただき、どうもありがとうございました!

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