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センバツ甲子園はなぜ中止になったのか?理由・背景を解説!

センバツ甲子園の中止が決定!




春のセンバツ甲子園が中止に!

3月11日、日本高野連は、大阪市内で臨時運営委員会を開き、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、センバツ甲子園(第92回選抜高校野球大会)の開催を中止することを決定しました。

今年のセンバツは、元々、3月13日に組み合わせ抽選会、3月19日に開幕、3月31日に決勝戦、というスケジュールが予定されていました。

会見を行った日本高野連・八田英二会長は、「なんらかの形で甲子園に来ていただけたら、甲子園の土を踏めるように検討していきたいと考えている」と述べ、出場予定だった学校に対して何らかの救済措置を検討していることを明らかにしています。

春のセンバツ甲子園の「中止」は史上初!

甲子園大会のうち、1924年の第1回大会以降、開催が予定されていた春のセンバツ(選抜高校野球大会)が「中止」になったのは、歴史上初めてのことです。

第2次世界大戦・戦後の混乱の影響で、1942年~1946年の5年間は大会を開催していませんが、これ元々開催しない「中断」という形でした。

また、日本が直前に大きな災害に襲われた阪神大震災(1995年1月)や東日本大震災(2011年3月)の際にも、応援の縮小等をしつつも、予定どおり開催されていました。

なお、第1回が1915年に行われた夏の選手権(全国高等学校野球選手権大会)については、1942年~1946年の5年間が同様に「中断」となったほか、米騒動が起きた1918年と、戦争が深刻化した1941年の2回、「中止」になっています。

1918年には、米騒動の影響で一度は延期になり、組み合わせ抽選会も行われたものの、騒動の収束の見通しが立たず、結局中止に。

また、1941年には、地方大会中に先導が激化し、当時の文部省の通達でスポーツの全国的な催しが禁止となったことを受けて、中止になりました。

センバツ甲子園の中止の理由・背景を解説!

中止決定の理由・背景は?

日本高野連は、3月4日の運営委員会と臨時理事会では、「センバツ甲子園を開催する場合には無観客を前提とした上で、開催可否の決定は、3月11日の臨時運営委員会に持ち越す」とし、最後まで開催の可能性を模索する姿勢を示していました。

このため、無観客開催を予想する声も多く、「センバツ中止」の決定は、驚きをもって迎えられました。

では、センバツ甲子園の中止決定に至った理由・背景は何だったのでしょうか。

日本高野連では、中止決定の理由として、次の3つを上げています。

  1. 出場選手の健康、安全が最優先
  2. 国内の感染状況
  3. 出場校の状況



出場選手の健康、安全が最優先

日本高野連では、専門家・関係者の協力を得て、マスクの必要量の確保、球場内での消毒液などの設置、安全なバスの手配、宿舎における個室での飲食の提供など、様々な準備を進めてきたと言います。

無観客で開催すれば、観客間の濃厚接触で感染が拡大することは防止できます。

しかし、こうした感染予防対策により、感染リスクを低減することはできても、専門家からは、感染リスクを完全に排除することは極めて困難だという意見も出されていました。

また、各地方から甲子園への移動のバス・電車も感染拡大のリスクを広げます。

こうした点を踏まえて、最終的に出場選手の健康、安全を最優先した、との説明です。

国内の感染状況

3月4日以降も国内で確認された感染者数は増加し、600名を超えています。

また、2月26日の安倍晋三首相による全国の大規模イベントの自粛要請から、3月11日で、当初の要請期間2週間が経過。

しかし、3月10日、安倍晋三首相は、全国の大規模なイベント自粛をさらに10日程度継続するように要請しました。

政府が設置した専門家会議では、ウイルス感染の国内流行は長期化するとの見方も示されています。

3月19日に開幕を控えて、さらなる延長も見込まれる状況の下で、これ以上決定を先送りすることはできない、という判断になったと思われます。

出場校の状況

政府からの一斉休校要請により、公立高校を中止に、臨時休校の措置が取られています。

もっとも、各出場校の対応は一律ではなく、大会に向けた安全対策や練習の実施状況など出場校間で足並みが揃っていませんでした。

こうした下では、安全かつ公平な環境での大会実施は難しい、という判断になったと考えられます。

感想です:「高校野球は部活」論が決め手

中止決定には、賛否両論だが

上で挙げた理由は、いずれももっともではありますが、球児の悲痛な気持ちを考えれば、世団長の決断。当然、世の中では、賛否両論が巻き起こっています。

例えば、猪瀬直樹・元東京都知事は、この決定を「単なる同調圧力」と批判しています。

 

最後は「高校野球は部活」論が決め手

私は、最後に決め手になったのは、「高校野球は部活」という考え方だと思います。

既に、全国高等学校体育連盟(高体連)が3月に予定していた、24の全国大会は、すべて開催が中止になっていました。

政府の臨時休校要請・全国の大規模イベント自粛要請を踏まえれば、学校教育の一環として、「高校の部活」として行われているこうした活動が中止になるのは、やむを得ない判断でしょう。

そして、日本高野連は高体連に非加盟ですが、高校野球が「高校の部活」として行われていることに、他のスポーツと差はありません。

全国大会を目指す選手の汗と涙にも、格差があってはなりません。

高校野球の甲子園大会は、事実上の「国民的行事」、「半プロイベント」として、多額のお金も動くため、特別視されがちでした。

今回、他の部活と同様と横並びの中止決定となったことは、単なる同調圧力ではなく、高校の部活の中で、高校野球、そして甲子園を特別視する傾向の終わりを示しているのではないかと思います。

 

記事をご覧いただき、どうもありがとうございました!




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<参考:2020年の「春のセンバツ甲子園」出場校> ※出所はBASEBALLKING

北海道(1) 白樺学園 ☆初出場
東北(2) 仙台育英(宮城)☆3年ぶり13回目
鶴岡東 (山形)☆41年ぶり2回目
関東・東京(6) 健大高崎 (群馬)☆3年ぶり4回目
山梨学院 (山梨)☆2年連続4回目
東海大相模(神奈川)☆2年ぶり11回目
桐生第一 (群馬)☆4年ぶり6回目
花咲徳栄 (埼玉)☆4年ぶり5回目
国士舘  (東京)☆2年連続10回目
東海(2+1<明治神宮大会枠>) 中京大中京(愛知)☆10年ぶり31回目
県岐阜商 (岐阜)☆5年ぶり29回目
加藤学園 (静岡)☆初出場
北信越(2) 星稜(石川) ☆3年連続14回目
日本航空石川(石川)☆2年ぶり2回目
近畿(6) 天理   (奈良)☆5年ぶり24回目
大阪桐蔭 (大阪)☆2年ぶり11回目
履正社  (大阪)☆2年連続9回目
智弁学園 (奈良)☆2年ぶり13回目
明石商  (兵庫)☆2年連続3回目
智弁和歌山(和歌山)☆3年連続14回
中国・四国(5) 倉敷商 (岡山)☆8年ぶり4回目
鳥取城北(鳥取)☆8年ぶり2回目
広島新庄(広島)☆6年ぶり2回目
明徳義塾(高知)☆2年ぶり19回目
尽誠学園(香川)☆18年ぶり7回目
九州(4) 明豊   (大分)☆2年連続4回目
大分商  (大分)☆23年ぶり6回目
創成館  (長崎)☆2年ぶり4回目
鹿児島城西(鹿児島)☆初出場
21世紀枠(3) 帯広農(北海道)☆初出場
磐城 (福島) ☆46年ぶり3度目
平田 (島根) ☆初出場