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安倍晋三首相が新型コロナに感染したら何が起きる?政府の対応をわかりやすく解説!ジョンソン英首相は快方へ

ジョンソン英首相は集中治療室から出て快方へ

先進7ヵ国(G7)の首脳の中で、初めて新型コロナウイルス感染が判明した、ボリス・ジョンソン英首相(55歳)。

一時は集中治療室に移されて酸素の供給を受けるなど、世界中から容体が心配されていました。

4月9日、快方に向かっている、とのニュースが流れてきて、一安心です。

3月27日 新型コロナウイルスに感染したと公表。

症状は軽く、自宅で自主隔離しながらビデオ会議で指揮を執り続ける。

4月5日 ロンドンの病院に、検査入院。
4月6日 症状が悪化したため、集中治療室(ICU)に移動し、治療を受ける(「人工呼吸器を必要とする事態に備えた『予防措置』」と説明)。

ラーブ外相(ナンバー2にあたる筆頭国務大臣を兼務)に対して、必要に応じて、首相の代行を務めるよう依頼。

4月9日 症状が快方に向けっているため、一般病棟に移動。



安倍晋三首相が新型コロナに感染した場合の政府の対応

では、日本の内閣総理大臣(首相)である安倍晋三(65歳)が新型コロナに感染したら、どうなるのでしょうか。

緊急事態宣言を出した4月7日の記者会見の質疑応答で、安倍晋三は、次のとおり答えています。

(記者)
テレビ東京の篠原と申します。
海外のG7の首脳でコロナウイルスに感染する例が相次いでおります。イギリスのジョンソン首相もICU(集中治療室)に入っているという報道があります。
現在、安倍総理は御体調いかがでしょうか。そして、万一のことですけれども、総理が感染された場合、国政運営というのはどのような形を想定されるのでしょうか。麻生副総理が担っていくとか、そういうような何らかの形をお示しいただければと思うのですが。

(安倍総理)
まずは、英国のジョンソン首相の一日も早い快復を心からお祈りしたいと思っています。
そして、私自身は感染しないようにできるだけ手洗いをしながら、あるいはまた、免疫力を維持するために睡眠、なかなか睡眠を完全に取ることはできないのですが、なるべく睡眠の時間を確保したいと思っています。生活のリズムを守るという意味においては、私はまだ食事を取る時間がないものでありますから、まだ食事をしていないのですが、なるべく規則正しく生活していくということも大切なのかなと、こう思っています。
そこでもし、私が感染した場合でありますが、感染して、しかし、しっかりと意識がある場合には、私が公邸等で自己隔離をしながら、基本的に総理としての執務を行います。もし、私の意識がないということになれば、これは麻生副総理が臨時代理ということになり、一瞬でも遅滞がないように、そういう対応をしていきたいと、こう思っています。

では、この発言について、解説してみましょう。




しっかりと意識がある場合

①公邸等で自己隔離をする。

②そのうえで、基本的に総理としての執務を行う。

多くのサラリーマンがリモートワーク(在宅勤務)に移行しているように、キチンとした意思決定ができるのであれば、引き続き、総理としての役割を果たす、ということです。

ジョンソン英首相も、自宅で自己隔離をしているときには、ビデオ会議で内閣の指揮を執り続けていたので、同じ取扱いですね。

意識がない場合

実は、新型コロナウイルスに限らず、内閣法という法律で、「内閣総理大臣の臨時代理」の制度が設けられています。

内閣法 

第九条 内閣総理大臣に事故のあるとき、又は内閣総理大臣が欠けたときは、その予め指定する国務大臣が、臨時に、内閣総理大臣の職務を行う。

「事故」というのは、法律用語で、交通事故の「事故」ではなく、病気等により首相としての職務を遂行できないことを指します。

「欠けたとき」は、死んだ場合には、ということです。

つまり、首相が病気等により職務志向できなかったり、死んでしまった場合には、次の首相が選ばれるまでの間、「内閣総理大臣の臨時代理」が首相の代わりを務めるわけです。

そして、組閣の際に、首相の臨時代理を務める大臣を指定します。

第1順位の臨時代理を務める大臣が、俗に「副総理」と呼ばれます。

現在の安倍内閣(第4次安倍第2次改造内閣)では、2019年9月11日に開催した内閣改造後の初会議で、次のとおり定めています。

副総理は、財務大臣の麻生太郎ですね。

第1順位(副総理) 麻生太郎・財務大臣
第2順位 菅義偉・内閣官房長官
第3順位 茂木敏充・外務大臣
第4順位 高市早苗・総務大臣
第5順位 河野太郎・防衛大臣



[参考]戦後の「内閣総理大臣の臨時代理」の実施例

ちなみに、戦後、この「内閣総理大臣の臨時代理」は、3回発動されています。

①石橋湛山内閣

1957年、石橋首相が、脳梗塞で執務不能になったため、岸信介・外務大臣が臨時代理を行いました。

②大平正芳内閣

1980年、大平首相が、心筋梗塞による心不全で死亡したため、伊東正義官房長官が臨時代理を行いました。

③小渕恵三内閣

2000年、小渕恵三が脳梗塞で執務不能になったため、青木幹雄・官房長官が臨時代理を行いました。

まとめ

安倍晋三で記者会見で述べた、「麻生副総理が臨時代理」というのは、新型コロナ用の特別な決まりではなく、一般的な取扱いというわけです。

海外では、ジョンソン英首相をはじめとして、政権の幹部や与党の大物政治家への新型コロナウイルスへの感染が広がっています。

日本では、まだ大臣・政治家への感染例はみられません。

もちろん、こうした状況が続けばいいですが、現在の増加ペースをみれば、時間の問題と見ておかなければなりません。

首相が新型コロナウイルスに感染する、というのも、既に海外で起きているとおり、想定の範囲内として準備しておく必要があります。

正に、安倍晋三が「一瞬でも遅滞がないように、そういう対応をしていきたい」と言っているとおり、首相やその臨時代行は「国の機能」ですから、この有事に遅れが生じないよう、しっかりと対応してもらわなければなりません。

記事しい日々が続きますが、是非、国のために頑張って欲しいものです。

記事をご覧いただき、どうもありがとうございました!