マスクの売り切れはいつまで続く?
4月に入っても、ドラッグストア等でマスクの売り切れが続いてます。
使い捨ての「不織布マスク」。ちなみに、読み方は「ふしょくふ」です。
朝の開店前に、店の前に大行列ができる様子も、日常風景になってしまいました。

ちなみに、私は、3月以降、1回も店頭にマスクがあるのを見たことがありません・・・
なぜこんな状況になってしまっているのか。
現在の、マスクの需要・供給の状況をみてみましょう。
マスクの供給
元々、日本国内で流通しているマスクは、8割近くの生産を中国に依存していました。
それが、今回のコロナショックで、中国からの輸入が大幅に減少してしまいました。
そこで、政府(経産省)は、2月中旬以降、国内でマスクの増産のための設備投資を行う企業に対して、補助金(正式名称は「令和元年度マスク生産設備導入支援事業費補助金」。長!)を交付するなど、マスクの確保に向けた取組みを行ってきています。
例えば、まったくの異業種からのマスク生産への参入で注目を浴びたシャープ。
シャープでは、3月24日から、シャープ三重(多気)工場でマスクの生産を開始。
3月31日に、初めての納品を行っています。
生産量は、まずは約15万枚/日で、今後も生産設備を追加して50万枚/日への増産を目指す方針です。
#マスク 生産設備導入の補助金を活用し、国内で新たにマスク生産を始めた企業から、マスクが出荷されました。
様々な企業の協力を得て、引き続きマスク増産に取り組んでまいります。 pic.twitter.com/a5spTuYkO2— 経済産業省 (@meti_NIPPON) March 31, 2020
また、アイリスオーヤマでは、これまで、大連工場(中国・遼寧省)と蘇州工場(中国・江蘇省)でマスクを生産し、日本に8,000万枚/月を輸入していました。
これに加えて、3月31日、日本政府からの要請に応えて、宮城県角田工場の一部を改修し、マスクを生産することを発表しています。
新工場は6月に稼働し、これにより、国内で6,000万枚/月(30日稼働の場合)のマスクを新たに生産することで、輸入分と合わせて1億4,000万枚/月を供給できる体制となる予定です。
当社は、大連工場(中国・遼寧省)と蘇州工場(中国・江蘇省)に加え、宮城県角田工場の一部を改修しマスクの生産をおこなうことを決定しました。
日本国内の生産設備導入により、6千万枚/月のマスクを新たに生産でき、日本国内へ1億4千万枚/月を供給できる体制になります。https://t.co/7sySiwGSyo
— アイリスオーヤマ株式会社【公式】 (@irisohyama_info) March 31, 2020
こうした努力の結果、3月のマスクの供給は、6億枚を超える規模となりました。
さらに、4月には、7億枚を超える供給が行われる予定です。
マスクの需要
通常の年であれば、国内のマスク需要のピークは、花粉症がつらい3月の約5億枚と言われています。
既に、これを1~2億枚上回る供給が行われているわけです。
また、一時期社会問題になった転売ヤーによるマスクの高額転売も、法令の改正により禁止されました。
しかし、それでも、新型コロナウイルスの感染拡大で、マスクに対する需要が急激に拡大したため、(増えた)供給よりも需要の方が圧倒的に多くなってしまっているわけです。
また、政府からは、最もマスク(医療用の使い捨てマスク)が必要であり、かつ、衛生面で布マスクは使えないのは、医療機関です。
このため、政府では、増産した分を買い上げたマスク等(3月までに1,500万枚、4月中に追加で1,500万枚を確保)については、優先的に医療機関に対して配布しています。
また、自衛隊も、備蓄していた155万枚のうち、災害派遣の初動に必要な55万以外の100万枚を、医療機関などに拠出しています。
新型コロナウイルスの感染拡大への対応で、医療機関はこれからますますたいへんになりますので、今後とも、マスクの優先的な配布が必要不可欠です。
今後も使い捨てマスクの品薄は続き、アベノマスク(布マスク)頼みの見通し!
こうした状況の下で、ドラッグストア等の店頭でマスクを普通に買えるようになるのは、かなり先になる、との予想にならざるを得ません。
政府でも、医療機関以外の先、すなわち、介護施設、高齢者施設、さらに全国の小中学校に対しては、使い捨てマスクではなく、布製のマスクを配布する方針です。
つまり、そこまで使い捨てマスクを配る余裕がないわけです。
一方で、布製のマスクについては、4月中に、政府が1億枚を超える布マスクを確保できる見落としが立ちました。
このため、4月1日には、これを利用して「全世帯(約5,000万世帯)に、2枚ずつ布マスクを配る」、いわゆる「アベノマスク」が登場したわけです。

こうした布マスクの配布は、洗剤を使って洗って再利用してもらうことで、使い捨てマスクに対する需要を抑制する目的があります。
頭の整理としては筋が通っていたのですが、政府のコミュニケ―ションの拙さもあり、国民の反感を買って、「アベノマスク」は大炎上してしまいましたね。
残念な結論ですが、使い捨てマスクを使い切ってしまった人には、布マスク頼みの生活が続きます。
「アベノマスク」でもらえるのも貴重な布マスク。感謝して、大事に使いましょう(涙)
↓は、厚労省・経産省による「布製マスクの洗い方の動画」です。
記事をご覧いただき、どうもありがとうございました!
<この記事を読んだ人は、以下の記事も読んでいます!>
シャープマスクの申し込み方法がわかる!第2回以降の抽選応募での注意点を解説!【2020年5月最新版】
官邸マスクチームの経産省チームリーダーは佐々木啓介!上から目線で「民間は数さえ揃えばいい」と言い放つ!【週刊文春】
シマトレーディングの会社概要は?アベノマスク受注のユースビオとの親戚関係や書類送検の過去が判明!
ユースビオって何の会社?アベノマスク4社目の受注企業が怪し過ぎると話題に!
アベノマスク予算466億円の疑惑を検証!受注企業3社との90.9億円の契約公表でナゾが深まる・・・
アベノマスクの問題まとめ(メーカー非公表、不良品配布、洗うと縮む、便乗詐欺)!予算466億円で国民の不信感だけを高める悲劇!
マスクの売り切れはいつまで続く?今後も使い捨てマスクの品薄は続き、アベノマスク(布マスク)頼みの見通し!
<ロックダウンに備えて、「インドア生活」のおともに是非!>