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感染症法33条をわかりやすく解説!ロックダウン・都市封鎖ができる法律は、改正新型インフル特措法だけじゃない!?

ロックダウン・都市封鎖の根拠になる法律は、改正新型インフル特措法だけじゃない!?

とどまることを知らない新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、日本でも現実味を増している「ロックダウン」・「都市封鎖」。

その根拠となる法律は、一般に、3月13日に新型コロナウイルス感染症を対象に追加する改正が成立した「新型インフルエンザ対策特別措置法」だと考えられています。

この特措法に基づいて、首相が緊急事態宣言を出すと、都道府県知事による不要不急の外出自粛要請等の措置に、法律上の根拠が与えられることになるわけです。




もっとも、緊急事態宣言が出された場合であっても、海外のように、罰則付きで外出を「命令」することはできません。

あくまでも、自粛を「要請」するにとどまる、というのが日本の法律の建付けです。

このため、現在の事実上の自粛要請と、実際上どこまでの差があるのかは疑問が残ります。

海外での厳しい対応を前提とした「ロックダウン」・「都市封鎖」という言葉は、日本の実態と乖離していて、大げさ過ぎる、という批判もありました。

この点、立憲民主党の後藤祐一・衆議院議員から、「改正新型インフルエンザ特措法以外にも、都市封鎖ができる可能性のある法律がある」という指摘がありました。

その法律というのは、感染症法第33条です。

感染症法33条をわかりやすく解説!

「感染症法」の正式名称は、「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」です。

感染症法33条は、次のとおり定めています。

第33条 都道府県知事は、一類感染症のまん延を防止するため緊急の必要があると認める場合であって、消毒により難いときは、政令で定める基準に従い、72時間以内の期間を定めて、当該感染症の患者がいる場所その他当該感染症の病原体に汚染され、又は汚染された疑いがある場所の交通を制限し、又は遮断することができる。

この感染症法33条に基づいて、都道府県知事は、最長72時間、交通制限を行うことができます。

また、感染症法77条では、この規定への違反に対する罰則が定められています。

第77条 次の各号のいずれかに該当する者は、50万円以下の罰金に処する。

五 ・・・第33条の規定・・・による都道府県知事・・・の命令・・・に従わなかった者

違反者には、50万円以下の罰金が科されます。




次が、3月11日の内閣委員会での、後藤祐一議員と西村康稔大臣(新型インフルエンザ特措法担当)との質疑です。

後藤議員「イタリア・ロンバルディア州のような交通制限は、特措法上、緊急事態宣言をした後でもできないということでよいか」

西村大臣「政令改正して(感染症法33条を新型コロナウイルス感染症の適用対象として)入れれば可能となります」

後藤議員「やるつもりあるんですか」

西村大臣「現時点では考えておりませんが、専門家の意見を聞いて適切に判断していきたいと考えております」

後藤議員によれば、西村大臣は、通告しているにもかかわらず、答弁場所から突然自席に戻って確認するなど、あたふたしていました。

また、後藤議員は、「特措法では、イタリアのきょうな強制的な交通制限はできませんよね」と聞いているだけで、感染症法33条を特定して聞いていないのに、西村大臣はわざわざ同法33条を持ち出して答弁しています。

さらに、新型コロナにこの感染症法33条を適用可能とする政令の改正が、3月26日に閣議決定され、3月27日に施行されています。

厚生労働省によれば、今後、商業施設などで集団感染が確認されて建物の消毒を行うなど感染症の蔓延(まんえん)防止に緊急を要する場合に、都道府県知事が建物の封鎖や立入り制限をできるようになります。

72時間を上限に、交通制限もできるということです。

従わなかった場合には、50万円以下の罰金が科されます。

厚労省は「国内外で感染者が多くなってきたことと感染力の強さに鑑みて、取り得る措置を拡大した」としています。

この感染症法33条は、改正新型インフルエンザ特措法とは別の法律なので、首相による緊急事態宣言がなくても、都道府県知事の判断で、3月27日から実施可能となっています。




後藤議員は、次のようにFacebookの投稿を締めくくっています。

感染爆発(オーバーシュート)が起きた場合、これを封じ込める方法は都市封鎖しか方法はありません。

33条の条文の書き方からすれば拡大適用かもしれませんが、都市封鎖は多くの先進国ですでに実施されており、真に必要な状況に至った場合には、最終手段として発動する可能性は残しておくべきではないかと個人的には考えます。

緊急事態宣言ばかりが騒がれますが、この感染症法第33条を適用して都市封鎖を実施するかどうかの方が、より深刻な問題です。

ほとんど誰も知らぬまま、本日3月27日、政府部内の方を除きおそらく誰も知らないまま、都市封鎖が解釈次第で実行可能となっているかもしれないことは世の中に知らせるべきと思い、私の見解とともに記しておきます。

このように、感染症法33条の規定に基づけば、都道府県知事は、首相の緊急事態宣言がなくてもすぐに、また、罰則付きで、ロックダウン・都市封鎖ができるわけです。

もちろん、72時間という制限時間はありますが、新型コロナウイルスの感染拡大が急速に進む場合には、時間稼ぎにも使えるかもしれません。

後藤祐一議員の私的は、非常に重要と思いましたので、紹介させていただきました。

感染症法33条についても、政府は、ロックダウン・都市封鎖国民に対してしっかりと説明していただきたいです。

記事をご覧いただき、どうもありがとうございました!

<追記>

この感染症法33条の適用について、厚労省は、「商業施設やビルなどで集団感染が確認され、まん延を防ぐために緊急の必要があると認められた場合に限り、都道府県知事が建物の封鎖や立ち入りを制限できるようにした。周辺の道路などを最長で72時間遮断できる。従わなかった場合は50万円以下の罰金が科される」としたうえで、都市封鎖を想定したものではなく、より小さい区間で感染を封じ込めるイメージだ」とコメントしています。

クラスターが発生した商業施設やビルを一時的に封鎖する、というのが第一に想定される使い方になるのかもしれません。

今後、より議論が深まっていくことを期待したいです。

 

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