5月21日、政府が「国家公務員法改正案」を廃案にする方針を決めた、というニュースが流れてきました。
そして、ツイッターでは「#国家公務員法改正案」がトレンド入り。数万件もツイートされています。
ネットの反応をみると、「なんでも反対の野党・反アベが悪い!」VS「話をすり替えている安倍政権が悪い」、という形で、意見が真っ二つに分かれていますね。
この記事では、国家公務員法改正案が廃案になる理由と、真っ二つに分かれているネットの反応についてまとめます。
Contents
国家公務員法改正案が廃案になる理由
「国家公務員法改正案」と「検察庁法改正案」(束ね法)
「国家公務員法改正案」は、年金を受け取れる年齢の引き上げに合わせて、国家公務員の定年を、60歳から65歳に段階的に引き上げるものです。
これとは別に、検察官の定年を65歳に引き上げるとともに、高検検事長や検事正など幹部の63歳の「役職定年」を、政権が必要だと認めれば最長で3年延長できる特例規定を設ける「検察庁法改正案」があります。
政府は、この2つの法律案をセットで国会に提出していました。
これを、専門用語で「束ね法」といい、与野党は、両法案に対してセットで賛否を示す必要があります。
これに対して、特に労働組合を支持基盤にする立憲民主党をはじめとする野党は、「国家公務員法改正案」には賛成。
一方で、黒川弘務(東京高検検事長)の定年延長への批判もあり、政権による恣意的な検察への介入に繋がるとして、「検察庁法改正案」には反対、の立場でした。
このため、2つの法律案を切り離すことを、政府・与党に要求していたわけです。
世論の強い反対もあって、5月19日、政府・与党は、両法案の今国会での成立を見送り。
継続審議として、秋の臨時国会で改めて両法案をセットで成立を目指す方針でした。
黒川弘務の「接待賭け麻雀」で安倍晋三が逆ギレ!?
しかし、5月21日になって、首相の安倍晋三は、急に、両法案を廃案にする、と言い出しました。
表向きの理由は、新型コロナウイルス感染拡大により雇用環境が悪化しているのに、公務員だけ5年も定年延長されていいのか、公務員の定年延長事態を再考する必要がある、というものです。
しかし、コロナの影響は、今になって初めてわかったことではありません。
同日には、ちょうど黒川弘務(東京高検検事長)が「接待賭け麻雀」の文春砲を受けて、辞任を申し出たタイミングでした。
このため、もう黒川弘務の定年延長を正当化する必要がなくなったからだ、と両者の関係を疑う声が上がっています。
また、野党が反対していたのは「検察庁法改正案」であり、「国家公務員法改正案」には賛成だったわけです。
にもかかわらず、安倍晋三は、あたかも野党の反対で「国家公務員法改正案」が廃案になったかのように主張して、立憲民主党と支持基盤である労働組合をケンカさせようという逆ギレでけしからん、という意見もあります。
このように、「国家公務員法改正案」というマニアックなネタについて、ネットでは賛否両論真っ二つで盛り上がっているわけです。
ネットの意見は真っ二つに分かれる
なんでも反対の野党・反アベが悪い!という考え
あまり安倍総理はこの政策に思い入れがなかったようで、それよりも労組が「我々の手柄だ!」と誇っていた定年延長が潰された事により、むしろ枝野が窮地に立たされる事態に。何でもかんでも脊髄反射で批判してると逆に痛い目見るんだなと。 https://t.co/vfSheeaNK3
— 黒瀬 深 (@Shin_kurose) May 21, 2020
国家公務員法改正案
自民党
廃案がほぼ決まりのようですね。林氏に内定しても
定年延長は
ありません。芸能人を動員して
大騒ぎした
抗議派の皆さん、おめでとうございます。
廃案です。
それを願っていたのですもんね。
パヨ野党の皆さん、
ガッツポーズで
「よっしゃー」ですね。— nich@n🇯🇵 【公式】 (@bnichan) May 21, 2020
#自治労
『枝野くん…なんちゅうことを、なんちゅうことをしてくれたんや……』立憲民主党は
応援してくれる自治労に
恩を仇で返しましたさすが韓国大好き政党
韓国とそっくりですね!!国家公務員法改正案、政府が廃案方針固める https://t.co/4OnGbOmXdI pic.twitter.com/X4Twr5wqK1
— shin (@shin_shr190506) May 21, 2020
さて廃案に持ち込んだ芸能人を含む多くの方々、すべての国家公務員の方々に対してどのような言葉をかけますか? https://t.co/mmrMW7fhQT
— 小川 洋 (@bachchonihe) May 21, 2020
話をすり替えている安倍政権が悪い、という考え
なんだこれ!?
コロナの真っ只中に強行採決しようとした案件だったのに、黒川が脱落した思ったら、今度はコロナのせいで改正の必要なくなったらしい。こういうの見てもまだ安倍応援団は解散してくれないのかな。この政権の存在価値をどうやって見つけろというのだ。 https://t.co/B03zq7kbqo
— 麻賀大義_日本司法と闘う (@taigiasaga) May 21, 2020
やっぱり黒川法案だったんじゃん。黒川辞めたらあっさり廃案。
ってか、全会派が賛成していた国家公務員法改正案まで道連れ廃案? もう何がしたいかワケワカンナイ。
とりあえず辞めるのは安倍晋三だと思う。あまりにも迷走しすぎ。#辞めるなら今だぞ安倍晋三https://t.co/18izpySf5t— やいちゃん (@picoyai) May 21, 2020
野党は「検察官の定年延長」のみに反対していて、それを削除、あるいは検察庁法改正案だけ束ね法案から外せば国家公務員法等改正案には賛成するとずっと言っていた。それでも最後まで分離せず、全て見送りにしたのは与党。
ジャーナリストという肩書きでこんな見え透いた印象操作をするな恥ずかしい。 https://t.co/LIQaE9gq4O— 宮原健太 (@bunyakenta) May 19, 2020
元々問題になってたのは検察庁法改正案で、国家公務員法に基準合わせて考えるのがおかしいって主張じゃなかった?別に公務員定年延長に反対する動きはなかったと思うけど。廃案になったのは騒いだ奴のせい、とか鬼の首取ったように狂喜してる方々は論点違えてる印象。#廃案方針
— 蔦子 (@ivy_104) May 21, 2020
MASAの意見
ネットの意見は真っ二つに分かれていますが個人的には、このツイートに一番共感します。
国家公務員法改正案が廃案の方針らしいけど、できれば定年延長せず60歳で退職して年金が支給されるまで普通に暮らせるほど蓄えられる世の中になってほしいんですけどね
#廃案方針— 朝おぼろ明け (@Asaoboroake) May 21, 2020
やっぱり、少子高齢化と経済の停滞で、日本自体が貧しくなってきちゃってるのが、いちばんの問題なんですよね。
安倍政権の対応もダメダメですが、それを批判するだけでは、問題は解決しません。
やはり、根本的な問題に向き合って、解決に向けて取り組んでいく必要があります。
記事をご覧いただき、どうもありがとうございました!
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