2019年12月の秋元司・衆議院議員(元IR担当内閣府副大臣・国土交通副大臣)の逮捕以降、広がりを見せるカジノ(統合型リゾート(IR))を巡る汚職疑惑。
そうした中、2020年1月7日、政府の「カジノ管理委員会」が発足。
同委員会は、カジノ事業免許の審査や、カジノ事業者の監督を担う重要な機関です。
この記事では、「カジノ委員会」委員に就任した委員のうち、遠藤典子・慶応大学教授を特集。その華やかな経歴が注目されています!
職 名 | 氏 名 | 出 身 |
委員長 | 北村 道夫 | 元福岡高検検事長 |
委 員 | 氏兼 裕之 | 元国税庁名古屋国税局長 |
委 員 | 渡 路子 | 医師(精神科医) |
委員(非常勤) | 遠藤 典子 | 慶応大大学院特任教授 |
委員(非常勤) | 樋口 建史 | 元警視総監 |
(出所:カジノ管理委員会HP https://www.jcrc.go.jp/index.html)
遠藤典子・慶應大学教授の経歴

(出所:慶應義塾研究者情報データベース)
遠藤典子(えんどう・のりこ)は、現在、慶應大学湘南藤沢キャンパスの政策・メディア研究科で、特任教授を務めています。
専門分野は「エネルギー・環境政策、リスクガバナンス、エネルギーセキュリティ」。
カジノは、政府にとって「カネが落ちる」メリットが大きい一方、治安の悪化やギャンブル依存症など、様々なリスクも抱えています。
リスク管理の専門家、と期待されての委員就任ではないでしょうか。
年齢
経歴をみると、生年月日は「1968年5月6日生」。
現在51歳ですが、とてもお若くみえますね。
才色兼備で羨ましいです(笑)
経歴
1994年に、株式会社ダイヤモンド社に入社。
その後、2006年には、同社が発行する経済紙「週刊ダイヤモンド」の副編集長を勤めています。
2013年には、東京大学政策ビジョン研究センター客員研究員に就任。
2015年からは、現職の慶應大学特任教授に就いています。
この時期には、2011年の東日本大震災時の原発問題を受けて、2013年、『原子力損害賠償制度の研究ー東京電力福島原発事故からの考察』を岩波書店から出版。
350ページを超える大著で、日本の政治・経済・社会・文化・国際関係などをめぐる優れた論考に対して与えられる、第14回大佛次郎論壇賞を受賞しています。

ビジネス界から学会に、華麗な転身を遂げられていますね。
有名企業の社外取締役を多数掛け持ち
また、現在、NTTドコモをはじめ、有名企業の社外取締役を多数掛け持ちしています。
2016年6月~ | NTTドコモ 社外取締役 |
2018年7月~ | アインホールディングス 社外取締役 |
2019年6月~ | 阪急阪神ホールディングス 社外取締役 |
2019年6月~ | バルクホールディングス 社外取締役 |
(出所:NTTドコモ HP)
上場企業は、どこもコーポレート・ガバナンスの観点で、社外取締役を増やす必要があります。
特に、市場からは女性比率もチェックされる一方、これまでの男性中心であったため、候補者となる優秀な女性の数は少なく、企業間で、取り合いになっているようです。
そんな中で、遠藤教授は、正に最適な候補者とみられているのでしょう。
下世話な話ですが、有名企業であれば、社外取締役の報酬は1,000万円を超えるケースも珍しくないので、収入的にも、うらやましい状況ですね(笑)
感想です。
「カジノ管理委員会」は、信頼第一の公的機関の公的機関として、委員は官僚・医者出身者がほとんど。
もっとも、カジノは、最後はあくまでもビジネスです。
遠藤教授の、ビジネス界と学会の双方で得られた知見が生きる機会は、非常に多いのではないでしょうか。
「カジノ管理委員会」の委員就任を受けて、遠藤教授への世間の注目も一段と高まると見込まれます。
益々のご活躍を期待したいです。
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