5月23日、ツイッターで「#ルイ16世」がトレンド入りしています。
なんでフランスの王様が?と思ったら、黒川弘務問題を巡る首相の安倍晋三への追及に関する話でした。
安倍晋三は「ルイ14世」?黒川弘務問題への追及
元々のきっかけは、5月15日、黒川弘務(前東京高検検事長)の定年延長を受けた検察庁法の改正に反対して、元検事総長ら検察OBが法務省に提出した意見書(全文)です。
本年2月13日衆議院本会議で、安倍総理大臣は「検察官にも国家公務員法の適用があると従来の解釈を変更することにした」旨述べた。
これは、本来国会の権限である法律改正の手続きを経ずに内閣による解釈だけで法律の解釈運用を変更したという宣言であって、フランスの絶対王制を確立し君臨したルイ14世の言葉として伝えられる「朕(ちん)は国家である」との中世の亡霊のような言葉を彷彿(ほうふつ)とさせるような姿勢であり、近代国家の基本理念である三権分立主義の否定にもつながりかねない危険性を含んでいる。
偉いおじいさまの文章なので、難しいですね。
「ルイ14世」(1638年~1715年)といえば、72年もの間フランスの王座に就いていて、ブルボン王朝の最盛期を築いた人物です。
「太陽王」を呼ばれ、あのヴェルサイユ宮殿を建設したことでも有名です。

もちろん、検察OBは、安倍晋三を立派な統治者だ、と褒めたいわけではありません。
黒川弘務の定年延長について、政府はこれまでの確立した法解釈を捨てて、政府の判断で定年延長を認めました。
これについて、日本は現代の民主国家なのに、国会の決めた法律を首相(内閣)が好きなように解釈するのでは、ルイ14世の頃の中世と変わらないじゃないか、と批判しているわけです。
安倍晋三が「ルイ16世」と言い間違い
これを国会で取り上げたのが、共産党の宮本徹・衆議院議員。5月22日の国会質疑で、安倍晋三を追及しました。
ルイ14世の言葉をひいた元検事総長らの意見書について、総理の受けとめをうかがったのですが。総理は何が国民的な批判をあびているのか、理解してないようです。 https://t.co/nTcuZPHRUP
— 宮本徹 (@miyamototooru) May 22, 2020
【宮本徹】元検事総長らが出した意見書。検察官にも国家公務員法の適用をすると従来の解釈を変更したことについて、「フランスの絶対王制を確立し君臨したルイ14世の言葉として伝えられる『朕は国家である』との中世の亡霊のような言葉を彷彿(ほうふつ)とさせる姿勢だ」と批判。真摯(しんし)に耳を傾けるべきではないか。
【安倍晋三】あの、ルイ16世(正しくは14世)と同じとまで言われると、多くの方々はそれは違うのではないかと思うのではないか。私がここに立っているのも、民主的な選挙を経て選ばれた国会議員によって選出された。根本的なところをよく見ていただかなければならない。共産党はどのように党首を決められるか承知をしていないが、我が党で選挙によって総裁を選んでいる。
【宮本徹】民主国家だからこそ、こういう声を上げて批判されているわけですよ。私たち一人一人は、選挙で選ばれた国民の代表です。立法府は、国権の最高機関なわけですよ。だからこそ、その立法府で定めた法解釈を一方的に捻じ曲げるのは、「朕は国家なり」と同じだ、と批判されているわけです。
議論はかみ合わなかったですが、それ以上に、安倍晋三が、(「ルイ14世」を)「ルイ16世」と言い間違ったことが話題になりました。
「ルイ16世」(1754~1793年)は、フランスブルボン朝の最後の王様です。
1789年にフランス革命が起こり、最後はフランス国民により処刑されました。
王妃は、マリー・アントワネットですね。

ネットの反応まとめ
反アベな皆さん
反アベな皆さんは、「ルイ16世」の言い間違いは、自分がギロチンで処刑されることを心配しているからだ、と言っています。
首相「私はルイ16世と同じではない」 :朝日新聞デジタル https://t.co/PAXz6d2T5Q ルイ14の話をしているのに、自分はルイ16ではないという。余程、ギロチンされる可能性を気にしているのであろう。
— エリック C (@x__ok) May 22, 2020
ルイ14世だって批判されてるのに、「私はルイ16世ではない!」ってwww
断頭台が怖いって、自白してるようなもんだよねwwww
— 馬の眼🐴 (@ishtarist) May 22, 2020
おはようございます。安倍首相をフランス絶対王政の象徴、ルイ14世にたとえた元検事総長らの意見書に対し、首相は昨日の国会で「ルイ16世と同じとまで言われると」と反論しました。16世は革命で妻と処刑されたほう。些細な言い間違いから、首相が怖がっているものが窺えます。
線路わきの綿毛@桜上水 pic.twitter.com/XrUWHrvEXF— 冨永 格(たぬちん) (@tanutinn) May 22, 2020
野党が嫌いな皆さん
野党が嫌いな皆さんは、さすが揚げ足取りな批判だろ、という声ですね。
ルイ16世のいい間違え程度で鬼の首を取ったように罵詈雑言、挙句に総理を処刑台に~ とか言ってる人の方がよっぽど怖いし、そういう人達が支持する人達が政権取る方がよっぽど怖いって思われる事に気付かない辺り、あの人達こそ怠惰と思考停止で王政腐らせた当時の貴族の生れ変わりじゃないか感ある
— ドワッジ (@dominiasan) May 22, 2020
安倍がルイ14世を16世と言い間違えたという些細な事で将の首を取ったの如く大喜びしている反自民。
安倍も大変やなぁ。#ルイ14世 #ルイ16世— 橘芙蓉(たちばな ふよう)_たぐえんキッズ (@4jwxA0a2XjZLslS) May 22, 2020
こういう間違い笑う左翼って、さすが高卒を馬鹿にする蓮舫さんと一緒の思想だね。#ルイ16世 #ルイ14世
— 壽光 (@NCLedtsSW1gbXZK) May 22, 2020
MASAの意見
この「ルイ14世」と「ルイ16世」言い間違いについては、安倍晋三がギロチンをおそれている、というのは、ちょっと言いすぎだと思います。
現代日本でギロチンという非人道的な処刑を持ち出すこと自体、中世と同じじゃないか、というブーメランの批判を招いてしまうのではないでしょうか。
一方で、それだけ国民の批判が強いのは、これまでの安倍晋三の政権運営への不満の積み重ねなわけです。
この点については、安倍晋三にも、しっかり受け止めて欲しいと思います。
記事をご覧いただき、どうもありがとうございました!
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