2020年は東京オリンピック・パラリンピックで祝日が移動
2020年、いよいよ東京オリンピック・パラリンピックが開催されます。
- 東京オリンピック: 7月24日(金)開会 ⇒ 8月9日(日)閉会
- 東京パラリンピック:8月25日(火)開会 ⇒ 9月6日(日)閉会
東京オリンピック・パラリンピックの開催を受けて、2020年は、夏の祝日が移動します。
具体的には、「海の日」が7月23日(木)に、「スポーツの日」(元「体育の日」)が7月24日に、「山の日」が8月10日に、それぞれ移動します。
逆に、移動前の祝日(もともと祝日になるはずだった日)については、2020年は単なる平日になりますので、注意しましょう。

(出所:首相官邸HP)
夏の4連休・3連休が実現!
これにより、オリンピックの開会式の前日の7月23日(木曜)から、4連休が実現します!
また、オリンピック閉会式の前日の8月8日(土)から、3連休が実現します!

(出所:首相官邸HP)
祝日の移動の狙いは、「東京オリンピック・パラリンピック競技大会開催期間中のアスリート、観客等の円滑な輸送と、経済活動、市民生活の共存を図るため」と説明されています。
東京オリンピック・パラリンピックの期間中は、日本・世界からの観光客で東京は大混雑になると見込まれていますが、オリンピックの開会式・閉会式の前後で連休を作ることで、特に、東京中心部の混雑緩和を狙っているわけですね。
ちなみに、政府では、この終日の移動以外にも、大会期間中の交通量を減らして、交通混雑を緩和するよう、東京都、東京2020大会組織委員会、経済団体などと連携し「2020TDM推進プロジェクト」を推進しています。
企業に対して、東京都内の混在緩和に向けて次のような要請を行う、といった様々な活動が行われています。
- 時差Bizやテレワークの積極的な利用
- 配送の時期や時間帯の変更
- 大会期間中に夏季休暇を取得など
ちなみに、この祝日の移動は、東京オリンピック・パラリンピックのための特別対応ですので、2020年限定です。
2021年以降は、今までと同じ日程に戻ることになります。
祝日の移動はどうやって決まっている?
国民の祝日は、「国民の祝日に関する法律」(昭和二十三年法律第百七十八号)という昔からある法律で、その意味や日程が決められています。
今回は、東京オリンピック・パラリンピックに関する色々な取扱いについて定めた「平成三十二年東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会特別措置法」(平成二十七年法律第三十三号)という2015年に作られた法律で、2020年に限って、「国民の祝日に関する法律」の規定を変更します、ということが定められました。
第五章 国民の祝日に関する法律の特例
第三十二条 平成三十二年の国民の祝日(国民の祝日に関する法律(昭和二十三年法律第百七十八号)第一条に規定する国民の祝日をいう。)に関する同法の規定の適用については、同法第二条海の日の項中「七月の第三月曜日」とあるのは「七月二十三日」と、同条山の日の項中「八月十一日」とあるのは「八月十日」と、同条スポーツの日の項中「十月の第二月曜日」とあるのは「七月二十四日」とする。
2020年以降、「体育の日」の名称が「スポーツの日」に変更
東京オリンピック・パラリンピックに合わせて、これまでの「体育の日」の名称が、「スポーツの日」に変更になります。
「体育の日」は、前回・1964年の東京オリンピックの開会式が行われた10月10日が、1966年から国民の祝日となったものです。2000年からは、連休を増やすためのハッピーマンデー制度により、日程が毎年10月第2月曜日に変更されています。
この「スポーツの日」への祝日の名称の変更は、2018年に成立した「国民の祝日に関する法律の一部を改正する法律」(平成三十年法律第五十七号)で定められています。
この法律では、スポーツの意義を、「スポーツを楽しみ、他者を尊重する精神を培うとともに、健康で活力ある社会の実現を願う」と説明しています。
豆知識ですが、カタカナがつく祝日は、このスポーツの日が初となります。
東京オリンピック・パラリンピックの機会に、学校の授業の名称である「体育」から、より一般的な意味があって、世界中で使われている「スポーツ」の名称に変更されることになりました。
ちなみに、この祝日の名称の変更後も、学校の教科の名称としては、既に定着している「体育」が引き続き使用されます。
他方で、国民のスポーツ大会である「国民体育大会」(略称「国体」)の名称については、2023年から「国民スポーツ大会」(略称「国スポ」)に変更される予定です。
また、国内のスポーツ団体を取りまとめる「日本体育協会」の名称は、既に2018年から「日本スポーツ協会」に変更済みです。
(出所:高校生新聞Online)