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「500ドットコム」カジノ汚職事件で次の国会議員の逮捕者は出るのか?維新・下地議員が現金受領を認める

一層の広がりをみせる「500ドットコム」のカジノ汚職事件

カジノ(統合型リゾート(IR))の参入を巡る汚職事件では、2019年12月25日、秋元司・衆議院議員(自民党<離党済み>、元IR担当内閣府副大臣・国土交通副大臣、東京15区)が、2017年9月に、中国企業「500ドットコム」社から現金300万円を受け取った収賄の容疑で逮捕されました。




同社は、当時日本政府内で検討が行われていた、IR実施法案に関する情報を得ようとして、秋元議員に接触したと疑われています。

2020年入り後には、贈賄の容疑がかけられている「500ドットコム」が、東京地検特捜部に対して「国会議員5人に100万円前後の現金を渡した」と供述し、これらの議員に対する任意での事情聴取が行われた、との報道がなされています。

事件は、一層の広がりをみせています。

「500ドットコム」が現金を渡したと供述している国会議員5名とは?

中国企業「500ドットコム」からの現金の受取りが疑われている5名の国会議員は、次の方々です。

  • 岩屋毅・衆議院議員(自民党、元防衛相、大分3区)
  • 宮崎政久・衆議院議員(自民党、法務政務官、比例九州)
  • 中村裕之・衆議院議員(自民党、元文部科学政務官、北海道4区)
  • 船橋利実・衆議院議員(自民党、比例北海道)
  • 下地幹郎・衆議院議員(日本維新の会、元郵政民営化担当相、比例九州)

岩屋議員・中村議員・下地議員は、2018年初の時点で、超党派の議員で構成される「国際観光産業振興議員連盟」(カジノ議連)の幹部でした。

また、「500ドットコム」社がカジノの参入を狙っていた北海道(中村議員・船橋議員)と沖縄(宮崎議員、下地議員)を、それぞれ地盤としています。

このうち、下地議員以外の自民党の4議員は、記者会見やSNSで、現金の受け取りを否定しています。




現金受領を認めた日本維新の会・下地議員の経歴は?

これに対して、日本維新の会の下地議員は、1月6日、地元の沖縄県で記者会見を行い、「500ドットコム」社から現金100万円を受領した事実を認めました。

また、この現金受取りに関する領収書は作成せず、政治資金収支報告書などへの記載も行われていませんでした。

報道によれば、下地議員は、「選挙資金の透明性を保てず、事件に関係する人物から資金提供を受けたことを深く反省している」としつつ、「私が便宜を図ったことは一切なく、できる立場でもない」と話した、とのことです。

当時、下地議員は、カジノ議連の副会長を務めていました。

さらに、下地議員は、議員辞職や離党について明言を避けましたが、同議員が所属する日本維新の会の代表を務める松井一郎・大阪市長は、「法に抵触することをすれば、議員辞職すべきだ。納税者、有権者の信頼をなくした。残念で申し訳ない」と陳謝した、と報道されています。

次の逮捕者が出る可能性は?

では、「500ドットコム」のカジノ汚職事件で、秋元議員に続く国会議員の逮捕者は出るのでしょうか。

収賄罪(刑法)

まず、刑法上の収賄罪については、秋元議員がIR担当内閣府副大臣として、直接カジノに関する権限を有していました。

これに対して、他の5議員は、国会議員(特別職の国家公務員なので、収賄罪の対象となります)ではあるものの、政府においてカジノに関する権限を持つ立場にはなかった点が、大きな違いです。特に、下地議員は、野党議員に過ぎません。

このため、仮に現金の受取りが立証されたとしても、収賄罪で逮捕される可能性は高くないと考えられます。

政治資金規正法

次に、政治資金規正法は、外国人による政治献金を原則禁止としています。これは、外国の勢力が日本の政治活動に影響を及ぼして、日本の国益が損なわれるのを防ぐためです。

このため、外国人からの現金の受取りや、手続き上、政治資金収支報告書などに現金の受取りに関する記載が行われなかったことについては、政治資金規正法の違反が問題になります。

感想

実際に、下地議員をはじめとする5議員に立件されるかは、まだ予断を許しません。

ただし、カジノ(統合型リゾート(IR))については、元々アヤシイ金が動くのではないか、という疑いの目で見られやすいところ、本件疑惑を受けて一段と印象が悪化してしまったことは、非常に残念です。

国民が納得できるよう、疑惑の全貌が一刻も早く解明されることを期待します。




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